認知症を進めないために
シニア 予防 成人
認知症を進めないためにするべきことは、まずは「運動」です。運動することにより血流が増加し、脳により多くの酸素と栄養が運ばれます。また、筋肉の収縮によって生まれたある種のタンパク質(成長因子)は、脳に届いて脳由来神経栄養因子という物質を生み出します。これは記憶で重要な海馬での神経細胞の新生や成長を促し、認知機能を改善させます。
さらに、運動は認知症を悪化させるフレイルや寝たきりの予防にも必須です。加えて、糖尿病や高血圧・高脂血症などの生活習慣病(これも認知症に悪影響を及ぼします)にも非常に有効です。適度な運動は良い睡眠につながります。これも重要な点で、深い睡眠時にはアミロイドβという、認知症の原因となる物質が脳の外へと排出されるのです。
このように見ていくと、運動は良いことづくめですね。心地よい季節になりました。明日から外に出て体を動かしてみませんか。
(2023年11月執筆)