物忘れ
シニア 成人 診療のこと
年を取ると誰でも物忘れが多くなり、若い頃のように手際よく物事をこなせなくなるものです。ひょっとしたら自分はアルツハイマー病なのではないかと心配する人も多いと思います。
では、正常と異常の境はどこなのでしょうか。例えば人の名前が出てこない、物の置き忘れ、やろうと思ったことを忘れるなどはある程度仕方ありません。しかし、自分が体験した出来事をまるまる忘れてしまったり、仕事や生活にしばしば支障が出たりするような物忘れは問題です。また、片付けをしなくなり部屋が散らかりだした、身なりに無頓着になった、意欲がなくなり趣味の活動をやめてしまうなどといったことがあれば要注意です。
気になる人は早めに受診し、認知症検査、MRI、脳血流検査、血液検査などでしっかりした診断を行いましょう。早期の段階(軽度認知障害といいます)で対策を講じることにより進行を遅らせることができ、中には正常に戻る人もいます。
(2023年9月執筆)