分かりにくい狭心症もあります
成人 胸部・腹部 血液・血管
歩いたときなどに胸の真ん中が痛くなるのは狭心症の典型的な症状ですが、安静時に胸痛が出る特殊な狭心症もあります。その一つに「微小血管狭心症」と呼ばれる狭心症があります。
全ての狭心症は、心臓に栄養や酸素を送る血管が細くなることが原因ですが、微小血管狭心症は通常の画像検査では見えないほど細い血管の血流が悪くなることが原因とされています。更年期前後の女性に多く見られ、女性ホルモンの低下が心臓の血流を悪くする原因とも考えられています。症状の改善には、狭心症によく使われるニトログリセリンはあまり効果がないことも多く、カルシウム拮抗剤と呼ばれる種類の薬剤は効果があります。
この病気は、まだ分かっていないことも多く、診断されるまでに時間がかかってしまう場合も多いといわれています。もし胸の痛みがある場合は、まず主治医に相談して適切に対処してもらいましょう。
(2022年12月執筆)