食物アレルギーの発症予防
アレルギー 予防 子ども
卵と落花生は乳児期早期からの摂取によって、それぞれの食物アレルギー発症予防が期待できます。しかし牛乳に関してはまだ結論に達していません。
2001年と2年に、日本発の興味深い論文が国際誌に掲載されました。一つは生後3日以内に母乳栄養に調製粉乳を追加した群とアミノ酸乳を追加した群に分けて、2歳の時点での牛乳アレルギー発症の差を検討したところ、アミノ酸乳を加えた群の方で明らかに牛乳アレルギーが少なかった上に、鶏卵・小麦アレルギーも少なかったという結果です。もう一つの論文では生後1~3か月の間に母乳栄養に10ml/日以下の調製粉乳を加えた群と大豆乳を加えた群で比較したところ、調製粉乳の群で牛乳アレルギーが少なかったという結果です。
つまり生後1週間以内は母乳不足にはアミノ酸乳を加えて、生後1〜2か月では調製粉乳を少し加えると予防効果が期待できることになります。
(2021年5月執筆)