高血糖にご注意を
成人 時事 血液・血管
体にとってブドウ糖は最も重要なエネルギー源です。消化酵素の働きで生成されたブドウ糖は血中に吸収され、インスリンによって細胞内に取り込まれ、エネルギー源となります。しかし遺伝的体質でインスリンの分泌が少ない人が、過食や運動不足などの生活習慣の乱れで血中ブドウ糖過多(高血糖)の状態が続くと、インスリンの量が不足したり機能が低下して糖尿病(2型)になります。
大食・口渇多飲・多尿・疲労感などの症状が出て気づくこともありますが、症状の無いことも多く、知らず知らずのうちに高血糖が長く続き、その結果、全身の細かい血管から大血管まで障害されます。網膜症・腎症・神経症や心筋梗塞・脳梗塞などを起こしやすく、癌や認知症も多くなると報告されています。また糖尿病の人は感染症や切り傷が治癒しにくくなることが多いので、コロナ禍のさなか高血糖には十分注意しましょう。
(2020年2月執筆)