おうちで最期まで過ごすには? (11)
シニア 薬 診療のこと
在宅医療における重要な職種として、訪問薬剤師の存在があります。訪問診療医が、自宅で過ごされる患者さんに薬を処方する際には、薬局の薬剤師が処方箋に基づいて調剤し、自宅に薬をお届けすることが可能です。薬の使用状況・効果・副作用などを確認、体調や生活状況を確認、本人・家族に問診、薬の説明などを行います。
例えば、カプセルや粉薬には、補助ゼリーを使って飲みやすくし、患者さんに合った形状への変更を医師に提案します。また、飲むタイミングごとに薬をまとめる「一包化」は、飲み忘れを防止することができます。服薬カレンダーに薬剤師が患者さんと一緒にセットすることによって、薬に対しての意識が高まり、自宅にある残薬を整理することによって、処方薬数を減らし、医療費負担を抑えることもできます。
「できないこと」を全て代行するのではなく、「できること」を支援することも訪問薬剤師の役割です。
(2019年3月執筆)