血圧高めと言われたら
診療のこと
生活習慣病の中でも高血圧は最も多い疾患です。かつて死亡率1位だった脳血管疾患が減少したのは、高血圧治療が広く行われるようになったことが大きく寄与しています。
血圧が高めの人はまず生活習慣の改善、即ち(1)減塩、(2)野菜や魚の積極的摂取、(3)脂質の制限、(4)減量(BMI25未満)、(5)運動(毎日30分以上の有酸素運動)、(6)睡眠(毎日5時間未満あるいは9時間以上でも高血圧や糖尿病のリスクが高くなる)、(7)節酒(アルコール換算で1日男性20ml・女性15ml以下)、(8)禁煙などが必要です。
それでも降圧目標にならない人は降圧剤の使用がすすめられています。降圧剤の服用を嫌う人も多くいますが、血圧が高ければ高いほど、心臓疾患や脳を含めた血管疾患の羅患率と死亡率が高くなります。例えば140/90でも至適血圧の120/80以下に比べると死亡率が高いことが分かっており、より適切な降圧が推奨されています。
(2019年3月執筆)