エイジングとパフォーマンスアップ(4)
口・歯 背中・腰
頭部は脳と頭蓋骨を含めて重さ6kg前後あり、この重さはボーリングボールと同じです。その重さが親指くらいの軸椎の歯突起に乗り、環椎(第一頸椎)と一緒に環軸関節となっています。顎を引いて、奥歯をかみ締めると、頭蓋はこの環軸の上でバランスを保ち、胸鎖乳突筋を引っ張り頭を固定します。
奥歯のかみ合わせが弱くなったり、欠損したり咬合力が発揮されないと、胸鎖乳突筋の収縮力で顎があがり口が開いた状態で、頭蓋は後傾して僧帽筋に引っ張られ、下方を見ることが難しくなり、上半身全体で前傾湾曲します。この状態が慢性化することで猫背になり、やがて頸椎ヘルニアを発症します。
奥歯の入れ歯を外すと、床のまっすぐなラインをバランスを取って歩くのが難しくなりますが、入れ歯を奥歯にセットすると、楽にまっすぐ歩けます。身体の重心バランスに奥歯のかみ合わせは大切です。
(2018年5月執筆)