体調
心・精神 診療のこと
「体調いいです(悪いです)」。診察の初めに最近の様子をうかがうと、まず「体調」について答える人が多いです、ほとんどといっていいくらいに。こちらはうつ症状や不安症状その他、こころの調不調も知りたいので、あらためて尋ねることも多いです。それだけ「からだ」の調子は意識しやすく、「こころ」の状態は自覚して言葉にしにくいのでしょう。
こころとからだはつながっており、またうつ、不安、その他こころの病は脳の不調でもあって、からだを巻き込んでいます。不眠、全身倦怠(けんたい)感、呼吸困難、動悸(どうき)、消化器の不調など、体調の苦しさは忘れられないでしょう。逆にそれだけ「体調不良」の中に心療内科疾患が含まれているということでもあります。例えば、長年の「胃の不調」がうつの治療で良くなった、などということもあります。
長引く「体調不良」のときには心療内科の受診も考慮に入れてみてください。
(2024年2月執筆)