サルコペニアと骨粗しょう症
シニア 成人
骨粗しょう症は、加齢に伴う性ホルモン(エストロゲン)の低下、タンパク同化ホルモンの低下、ビタミンD・カルシウム摂取不足、骨に対する力学的負荷の減少など、サルコペニアと共通する要因があります。サルコペニアを合併した骨粗しょう症では、歩行障害やバランス喪失を起こしやすく、転倒による骨折症例が多く見られます。
骨粗しょう症においてサルコペニアの存在は、筋肉量の減少と筋力の低下による転倒を来し、転倒恐怖のため身体活動量が低下します。そのことが骨量と骨強度をさらに低下させ、骨代謝への悪循環が引き起こされることにより、骨粗しょう症性脆弱骨折、骨粗しょう症による骨痛などを来します。
サルコペニアは、筋力低下や筋肉量減少による身体機能低下によるものであり、治療法としては筋力向上や身体機能改善を図る運動介入であり、このことが骨粗しょう症の治療に影響します。
(2022年9月執筆)