抜歯宣言歯の救済
口・歯 診療のこと
当院には抜歯宣言を受けた患者さんが毎日のように来ます。中には想像以上に軽症の歯もあります。永久歯は抜くと二度と生えません。私が研修医時代を過ごした小児歯科学講座では、歯が生えたことを親子共に感動したものでしたが、いつのまにか歯を失う人が多くいます。
抜歯理由の多くは、腫れを繰り返している・ヒビが入って折れたり割れたりしている・グラグラしているというものです。私も100%治せるわけではありませんが、これらの理由で簡単に抜歯はしません。診断をしっかりとすれば、ほとんどの症例が治せます。
他科の医師は死亡や壊死するまで全力で治療をしますが、歯科医師は歯がまだまだ生きているのに治療を諦めることが多々あるように感じます。患者さんも抜歯宣言を受けたら、セカンドオピニオンを受けて治せる医師を探したり、紹介を受けたりするべきです。私の所では3MIX-MP法(R)を中心とした治療法で大切な歯を守っています。
(2021年6月執筆)