コロナ禍が精神の健康に与える影響
心・精神 感染症 時事
コロナ禍は人々の精神の健康にも大きな陰を落とし、この変化に適応していくのは予想以上に大変です。まず朝一定時に起床し、こころをリセットして仕事や勉学に励む、という生活リズムの破綻は、抑うつの発症など情緒に著しい影響を与えます。私たちの精神の健康がいかに規則正しい生活リズムの上に成り立っているかが痛感されます。
さらに、自粛生活は家庭や社会におけるひととの接触時間を増大または縮小させ、それまでの危うい均衡で保っていた関係性の困難をあぶりだし、家族や他者に対するイライラや不安、孤独などをもたらすリスクがあります。精神保健関係者の間で、例えば虐待の増大などが懸念されています。しかし、今はこれまでの家族や人間関係のあり方を見直し、より良いものにする機会である、と前向きにとらえることが大事なのだと思います。
(2020年8月執筆)