私が守るもの
心・精神
アニメ『エヴァンゲリオン』の完結編(何度目?)が公開予定ですね。表題は、ヒロイン・綾波レイが共同で敵と戦う直前、怯える主人公・碇シンジに告げる有名なセリフです。
実は、このことばの英訳には2種あり、漫画版は「I will protect you.」。意志未来形、シンジを守ろうというレイの意志を表しています。ところが、原作アニメでは「I will be protecting you.」。未来進行形は意志を含まず、時刻表のように既に結果が決まっていることを表します。つまり、このレイには「自分」が乏しく、自閉的な心性の特徴が示されています。
エヴァが共感を呼ぶのは、レイやシンジが徐々に「自分」を見出し成長していく物語だからだと思います。しかし、それは困難な道のりで、いつの間にか元に戻っていることも。エヴァが完結しないわけです。今度こそ…と、私は映画タイトル末尾の反復記号が気掛かりでなりません…。
(2020年3月執筆)