心あたりのある人は
心・精神 薬
うつ状態の薬物療法は、セロトニン神経系を元気にするSSRIなどの抗うつ薬が主体です。こころと頭脳への過剰負荷で、気の沈み以外にも思考・意欲など脳全体が思うように働かないうつ状態、そこで「元気と落ち着きのセロトニン神経系」などに働きかけ回復を図ります。実はパニック障害などの不安障害にも、主剤は抗不安薬でなくSSRIです。
しかし、その副作用の経過と対応の理解、自覚症状消失後に再発予防のため維持療法が不可欠なことはさておき、SSRIは誰にでも有効と言えないのが問題です。まず、発達障害が絡む場合は禁忌か慎重投与です。抗不安薬も同様です。情緒の長期的不安定化、依存乱用、自殺などの衝動行為のリスクがあります。
半数近いという説もある双極性障害との鑑別も重要です。抗うつ薬より気分安定薬などが有効なことがあります。「私が心療内科なんて!」と悔しがる有能で活動的なあなたは少し双極寄りです。
(2019年9月執筆)