スギ花粉症と咳
アレルギー 熱・咳・寒気 耳・鼻・喉
花粉症の中で最も多いスギ花粉症は、花粉の粒子が大きいので、鼻のフィルター作用により喉や気管支など奥まで入りにくいのです。しかし鼻のアレルギー性炎症が拡がったり、あるいは鼻閉で口呼吸になり、喉や気管支に花粉を吸い込んでアレルギー反応を起こすことがあります。
当然に思えますが、数年前まで喉にアレルギー反応を起こして咳になることはなく、口呼吸のためにウイルスや細菌が感染し咳になると考えられていました。しかし最近ではスギ花粉でも喉頭アレルギーの概念が定着しつつあります。気管支喘息で花粉症のある人や咳喘息の人は、特に咳になりやすく注意が必要です。スギ花粉の飛散時期が過ぎても鼻や喉頭の過敏性が亢進している人も多く、僅かな気道刺激で咳が出ます。内服薬や点鼻薬などと、マスクや外出後の洗顔・うがいなど日常の心掛けが必要ですが、咳が続くときは専門医を受診しましょう。
(2017年1月執筆)