貧血 (2)
ペット 血液・血管
今回は貧血の原因として有名なものを具体的に話します。貧血の原因を大きく3つに分類すると、「溶血」「出血」「赤血球の産生障害」が挙げられます。溶血とは赤血球が壊れてしまう現象のことで、自分の免疫の暴走、たまねぎの成分や薬剤などによるもの、寄生虫などによるものがあります。これらにより溶血が起きますが、治療の方法が全く異なるため、鑑別することが重要です。
出血は外傷によるものや、体内の腫瘍などが破裂することによって起こります。例えば深爪して出血が止まらない場合は、圧迫止血しながらすぐに病院に相談しましょう。
赤血球の産生障害には、生産工場である骨髄が腫瘍やウイルス、長い基礎疾患によって疲弊する、材料である鉄分が不足するなどの栄養障害があります。ペットフード中心の食生活を送っていれば栄養障害の可能性は低いですが、腸の病気などで栄養が吸収できていない場合などは注意が必要です。
(2024年1月執筆)