夜のおしっこ
シニア 成人 診療のこと
最近、夜におしっこで起きることが多くなってきてはいませんか? 夜間尿の原因には、大きく分けて頻尿と多尿があります。夜間の尿量が多くなる多尿の原因としては、寝る前の水分や塩分の摂取によるものや、心不全などによる心機能の悪化、糖尿病、抗利尿ホルモンという尿量を調節するホルモンの分泌低下などが挙げられます。
少量のおしっこを何度もする頻尿の原因としては、過活動膀胱(ぼうこう)や前立腺肥大症による畜尿障害、睡眠障害などが挙げられます。多尿に対しては、水分と塩分の摂取制限やむくみのコントロール、糖尿病などの原因疾患の治療を行います。
最近では抗利尿ホルモンの内服薬もあり効果的です。頻尿に対しては、過活動膀胱や前立腺肥大症の治療を行います。睡眠の質を改善する薬も開発されており、それが効果的な場合もあります。ぐっすり眠ってメリハリのある生活を送ると、認知症予防にもつながります。
(2023年11月執筆)