流涙症
ペット 目
涙は、ただの水分ではなく、ムチン層・水層・油層の三層でできており、老廃物を洗い流す、水分の保持、目に栄養を運ぶなどのシステムを保持しています。涙は目頭にある涙管を通って鼻から捨てられます。大泣きしてしまうと鼻水も一緒に出てしまうのはこのためで、これは正常な涙の排出経路です。
さまざまな理由でこの経路にトラブルがあると涙が鼻から捨てられず、溢れた涙が目頭の下の毛を濡らし、色がついたり皮膚炎が起こることがあります。これが流涙症、いわゆる涙焼けと言われ、トイプードルやマルチーズなどでよく見られます。濡れている毛は栄養と水分で雑菌の温床になっており、都度拭いてきれいにする(ホウ酸水などを使うと効率が良い)、眼瞼を蒸しタオルで温めてマッサージすることなどが家庭でもできる療法です。しかし、全く汚れないようにするのは困難で、継続して良い状態を保つことが重要です。
(2021年2月執筆)