犬の急性膵炎
ペット 胸部・腹部 診療のこと
急性膵炎は、さまざまな原因によってもたらされる膵臓の自己消化と炎症反応であり、軽症なものから重症化するものまで状態は多岐にわたります。比較的に犬ではよく見られ、重篤な合併症を伴う全身疾患に発展し致死的なものとなることもあります。
症状としては、食欲がなくなる、頻回の嘔吐(特に食後)、下痢、腹痛などが見られます。腹痛はわかりにくいかもしれませんが、腹部を触ると異常に嫌がる、力を入れる、腹部を丸めて震えながらじっとしていることなどが指標となります。
また急性膵炎の危険因子として、高脂肪な食事・無分別な食事・薬剤・犬種(ヨーキーやシュナウザーなど)・持病の有無(特に内分泌疾患)があります。もし急性膵炎が疑われたら、入院を基本とした積極的な治療が必要で、治療後も徹底した食事管理や投薬によって厳しく管理しなければ、病気を再燃させてしまうこともあるので注意が必要です。
(2018年10月執筆)