血液検査で見る胆嚢
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胆嚢は肝臓で作られた胆汁を溜めておく所で、水分を吸収して濃縮もします。胆管は細胞レベルの細い管から太い総胆管まであり、肝臓の評価の時のALPとGGTの変化と共にALT、AST、TBIL、総胆汁酸で評価します。多くは胆嚢炎で腹痛に下痢、嘔吐を呈し、この時、血液検査で白血球やCRTの上昇を見ます。
胆嚢は食物、特に脂肪の刺激を受けて胆嚢が収縮し胆管の出口を開いて胆汁を十二指腸に分泌します。胆汁は、その主成分である胆汁酸が脂肪分子の大きな集合体を乳化してバラバラの脂肪分子にして間接的に消化吸収を助け、その後腸から吸収され門脈を経て肝臓へ戻り再利用され循環します。
胆汁酸の測定で食前(〜9μmol/ℓ)、食後(〜14.9μmol/ℓ)の正常値が異なるのはこの循環のために末梢の血液には多くは含まれないからです。このように胆嚢は肝臓と密着に関連し、血液検査は非常に有効です。
(2017年6月執筆)