腎盂腎炎
ペット 診療のこと
腎盂腎炎は、尿路感染から併発することがほとんどであり、膀胱から尿管、腎臓への上行感染となります。発熱・食欲不振・頻尿・血尿・排尿障害に腰部の疼痛などが見られます。さらに腎不全に陥る危険があり、早期の発見・治療が大変重要になります。腎盂腎炎は尿路感染(大腸菌、ブドウ球菌や連鎖球菌などの腸内細菌および緑膿菌など)から起こることがほとんどですので、慢性の膀胱炎や再発性の膀胱炎では、細菌感染の防御メカニズムの不全が多く関与しています。例えば腎盂や膀胱内結石・尿管結石・脊髄などの障害による膀胱の収縮不全、前立腺の細菌感染、耐性菌の出現などが考えられます。いろいろな疾患に伴い発症することから、血液検査・レントゲン検査・超音波検査・尿検査・尿の細菌培養検査などが必要になります。治療は基礎疾患の改善に加えて適切な抗生物質や抗菌剤の長期の使用が必要になります。
(2015年11月執筆)