
膀胱がんの治療
下腹部 診療のこと
膀胱がんは、膀胱の粘膜に発生するがんで、中高年の男性に多く見られます。初期にはほとんど自覚症状がなく、最も典型的なのが「痛みを伴わない血尿」です。尿が赤や茶色に変化しても、痛みがないため見過ごされがちですが、これは膀胱がんの重要なサインです。
診断には尿検査や膀胱鏡検査、MRIなどの画像診断が用いられます。治療法はがんの進行度によって異なります。初期段階では、内視鏡による腫瘍切除術が中心となり、進行がんでは膀胱全摘除術や抗がん剤治療、放射線療法が検討されます。最近では、免疫療法など新しい選択肢も登場し、患者さんの体力や生活スタイルに合わせた治療が可能になっています。
膀胱がんは再発しやすいがんでもあるため、治療後も定期的な検査が欠かせません。血尿が一度でも見られたら、ためらわず泌尿器科を受診することが、早期発見と適切な治療につながります。
(2025年9月執筆)













