血液検査で見る糖尿病
ペット 血液・血管
糖尿病は血糖値が異常に高くなり(高血糖)尿に糖が排泄された状態で、犬では特発性糖尿病、猫では2型糖尿病が多く見られます。スクリーニング検査で高血糖でも、糖尿病以外の多くの要因で高血糖が見られることがあるので鑑別が必要です。
普段血糖値は膵臓からのインスリンの分泌によってコントロールされているので、食後などでも高血糖は起こりません。しかしインスリンの分泌が少なかったり、作用を抵抗するようなことがあると、血糖値をうまくコントロールできなくなります。この時、高血糖が続くと蛋白に糖が染み込んでしまうのを利用した血液検査で、過去2週間の血糖の推移の指標になるフルクトサミンを測定します。
糖尿病のコントロールにインスリン注射は必要不可欠ですが、投与量が非常にシビアで、打ち過ぎによる低血糖などを避けるために、1日の血糖の推移を把握することは非常に重要なのです。
(2017年12月執筆)