離乳食と食物アレルギー
アレルギー 子ども
アレルギー疾患治療の原則はアレルゲンの回避であり、食物アレルギーの治療の原則も原因食物を避けることにあります。この原則は予防にもなると考えられ、アレルゲンになりそうな食物の摂取を遅らせることがアレルギーの発症を防ぐと考え離乳食の開始時期や卵、牛乳、小麦などの摂取を遅らせることがすすめられた時期がありました。ところが早く摂取した方が食物アレルギー、アトピー性皮膚炎の発症が抑えられるとの研究報告が多数発表されるようになり、逆の考え方が広まりつつあります。つまり、粉ミルクと母乳の併用、卵、小麦、ピーナッツなどに関しては離乳食早期から食べた方がそれぞれの食品に対するアレルギー発症が少なくなるというのです。ただし、いつから開始するか? どれくらいの量を食べさせるのか? どのような形態で食べさせるのか? いつまで食べさせるのか?など課題も残っています。
(2016年6月執筆)