乳児期の皮膚の特徴と注意点
アレルギー 子ども 皮膚
前回はアトピー性皮膚炎(AD)の予防は可能か? という点に触れました。今回はADが発症しやすい乳児期の皮膚の特徴と注意点をお話しします。生まれたばかりの赤ちゃんの皮膚機能は未熟で外界からの刺激に対する防御力は弱く、3か月までには急速に外界に適応するようになりますが、成人に比べればバリア機能は不完全で乾燥にも感染にも弱い状態がしばらく続きます。口の周りがただれたり、おむつかぶれを起こしやすいのもバリア機能が弱いためです。毎日の入浴は必要ですが、石けんやシャンプーを使う時には強く皮膚をこすることを避け、洗い残しがないように注意しましょう。炎症を起こした皮膚から侵入してきた食物が原因で、食物アレルギーが発症するという説が有力になってきていますので、乾燥しやすい冬季はなお一層のスキンケアと、皮膚の炎症をできるだけ速やかに改善させることが重要となります。
(2015年4月執筆)