職場環境とメンタルヘルスについて
心・精神 診療のこと
2024年4月より、勤務医に対する「医師の働き方改革」制度が施行されました。かつては「若いうちにできるだけ苦労しておけ」と連日勤務し続け、不眠不休で診療に従事することが研修医のよくある姿でした。
例に漏れず、私も研修医の頃に苦労した経験があり、それは今でも生かされている部分は多くあります。ただ、先輩方がやってきたことを自分たちもやるべき…という時代から、より良い職場環境にするために効率化とメンタルヘルスの健全化を図る今回の改革制度は、大きな進歩だと思います。私自身、産業医でもあり、先日も過重労働と思われる残業時間の発生に対し産業医面談を行いました。
医療・福祉・介護などの高齢者事業を中心に、少子化が進むにつれて職員一人ひとりが担う業務は増加傾向にあります。職員の質を向上させるため、働きたくなるような職場環境にすることや、少数でも業務が速やかに行える効率化が、今後重要な課題となるでしょう。
(2024年5月執筆)