前立腺がんのこと
シニア 成人 診療のこと
高齢化に伴い、身体のことを心配する人が増えています。前立腺は精液の一部を作る男性特有の臓器ですが、2017年の統計で前立腺がんは男性が発症するがんの1位になっています。一般的に進行が遅く、他のがんと比べ死亡率はあまり高くありませんが、早期発見が重要なことには変わりありません。
初期がんでは症状が出ないことも多く、進行するに従い排尿の症状や血尿を伴います。前立腺がんは骨に転移しやすいことが特徴的で、以前は腰痛や病的骨折によって進行がんが見つかることも少なくありませんでした。現在ではPSAという血液マーカーによって初期のがんを発見できるようになりました。
40歳を超えて、身内に前立腺がんの人がいる場合や、50歳を超えている人は、PSA検査を行うことが推奨されています。検査で異常値が出た場合は泌尿器科を受診しましょう。画像検査や組織検査を用いて確定診断していきます。
(2023年9月執筆)