脱着式の入歯の悩みを解消する
口・歯 診療のこと
年齢を重ねるに従い、むし歯や歯周病などにより歯の喪失率は高まります。厚生労働省のe-ヘルスネットで調べると、40代で約1本、50代では約3本、60代では約8本の歯を失っています。義歯を使っている割合は40代で約30%、50代で約55%、60代で約75%とあり、義歯もブリッジから部分入歯、総入歯と次第に大きな義歯を使う傾向にあります。
ブリッジと部分入歯の大きな違いの一つが脱着式かどうかです。ブリッジは脱着式でないため、普段の歯のお手入れと同じようにケアしますが、脱着式は食事をするごとに清掃することが必要で、使い続けると次第に合わなくなることも予想されます。いきなり外れてしまうことや食事のときにモノが挟まり痛みが出るなど、何らかのトラブルを抱えている人も多いのが現状です。次第に装着自体が億劫になり、使わなくなってしまう人も多いようです。
歯の欠損を放置していると、かみ合わせが悪くなったり、残っている歯の負担が増えたりするなどの悪循環につながる恐れがあるため、失った箇所は補う必要があります。そこで検討していただきたいのが、部分入歯からインプラント治療への移行です。インプラント治療は歯根まで失ってしまった箇所に、インプラント(人工歯根)を埋め込み、しっかりかめる歯を取り戻す治療法です。
しっかりかめる歯であることは、健康寿命にも関係します。ご自身の健康を守る上で、今年は歯の健康も意識していきましょう。
(2022年12月執筆)