偽斜視とは?
目 診療のこと
内斜視は目が内側に寄っている状態ですが、本当の内斜視ではないのにも関わらず、乳幼児期に目が寄って見えることがあります。これを偽斜視もしくは仮性内斜視といいます。
乳幼児期は鼻が低いため、まぶたの位置(瞼裂)が外側にずれる形になり、眼球自体は斜視ではなくまっすぐ向いていても、相対的に内側に入っているように見えるわけです。しかし、成長に伴い鼻が高くなると寄っているように見えなくなります。ペンライトなどの光の反射が黒目(角膜)の中心に来ていることで偽斜視であることが推測できるのですが、中にはしばらくして本当の内斜視を発症することもあります。また、普段は斜視がなくても、見るものに焦点を合わせようとして瞬間的に内斜視が出ることもあります。
本当の内斜視であれば、眼球内の病気や遠視がないか(遠視が強いと内斜視になることがあります)、視力の発達が正常かを調べる必要があります。
(2022年10月執筆)