寝ている間に呼吸が止まる?
成人 診療のこと
睡眠時間は取れているのに寝た気がしない、日中の眠気が強いなどの症状がある場合は、睡眠時無呼吸症候群かもしれません。
この病気は就寝中にいびきをかく人に多く、寝ている間に喉の奥の空気の通り道がふさがり、一時的に窒息したような状態を繰り返します。重症だと1時間当たり30回以上も呼吸が止まってしまい、そのたびに極端に眠りが浅くなり、実際には体や脳は慢性的な寝不足の状態になります。一般的には肥満傾向の人に多く見られますが、日本人は痩せていても骨格的に無呼吸が起きやすい人が多いといわれています。
睡眠時無呼吸の厄介なところは、単に寝不足になるだけでなく、心臓病や脳梗塞が数倍も発症しやすくなるというところです。治療は、鼻から空気を送り込む機器を使用するのが一番効果的です。疑わしい場合は、自宅で簡単に検査をする方法もあるので、主治医に相談してみるのが良いでしょう。
(2022年10月執筆)