乳幼児期のさかさまつげ
子ども 目
乳幼児期に下まぶたのさかさまつげが見られることがあります。泣いたときは涙の表面張力でまつげが黒目(角膜)に当たることがありますが、泣いていないときにも当たっている場合には、角膜の傷を生じたり、目やにの原因になったりすることがあります。
小さい子どものまつげはやわらかいことと、顔の成長に伴い、だんだんとまつげが角膜に当たらなくなることが多いので、まずはそのまま成長を待つことが多いですが、まつげが当たっているからといって、小さい子どもの場合は、抜くのは厳禁です。まつげは抜いてもまた生えてきますので、そのときに先の太いまつげが生えてきて、さらに角膜の傷を悪化させる恐れがあるからです。
角膜の傷の程度が強ければ、視力発達に影響を及ぼし、乱視の原因となることがあります。また、まぶしがる・痛がる・涙が出るなどの症状も起こり得ます。程度を総合評価し、手術を行うこともあります。
(2021年8月執筆)