オルソケラトロジー
目 診療のこと
オルソケラトロジーとは、就寝中に特殊な形のハードコンタクトレンズを装用することで、近視を減らし、日中の裸眼視力を向上させる近視治療法です。角膜表面の上皮という層の軽い変化で、角膜中心が平らになり近視が減るというしくみです。装用を中止すれば徐々に角膜が元の形に戻り、近視も治療前の状態になるため、基本的には毎晩装用する必要がありますが、逆に言えば可逆性なので、安心と言えば安心です。高度近視や乱視が強い場合は適応にならないこともあります。
子どもの近視の進行を抑えることは難しいのですが、最近はこのオルソケラトロジーが近視の進行を抑える働きがあることが分かり、それを目的として治療を開始する人もいます。しかし、通常のコンタクトと同様のケアや注意が必要で、レンズを清潔に保ち、眼に異常がないか定期的な検査を続け、安全に使用することが大切です。
(2019年9月執筆)