脂質異常症になっています
血液・血管 診療のこと
コレステロールが高いことを、以前は高脂血症と呼んでいましが、近頃は「脂質異常症」と呼びます。コレステロールの中にも悪玉と善玉があり、悪玉が多いだけでなく、善玉が少なくても動脈硬化を進める原因になるため、このように呼び名が変わりました。動脈硬化とは血管が硬く細くなってしまう状態で、これが進むと心筋梗塞や脳梗塞などの命に関わる重大な病気の危険が高くなります。
もし健康診断などで脂質異常を指摘されたときは、まず主治医に相談してみましょう。治療の必要があるかは、脂質異常の程度や年齢、性別、喫煙習慣、持病などを総合して判断します。つまりコレステロール値が同じでも、どのように治療するかは人によって違うのです。治療の要否や方法の判断は専門的な知識が必要なため、過度に心配したり、症状がないからと放置したりせず、医師とよく話し合って決めるのが良いでしょう。
(2019年4月執筆)