突然、息が吸いにくくなる
心・精神 胸部・腹部
不安や緊張などをきっかけに、突然呼吸が苦しくなる病気に過換気症侯群があります。若い女性に多く見られますが、他の年代や性別でも起こります。これは不安などで呼吸の回数が多くなると、体内の二酸化炭素が呼吸とともに過度に排出されてしまい、息苦しくなるだけでなく、動悸や手足のしびれ、筋肉のケイレンなどのさまざまな症状が出て、ひどい場合は失神することもあります。
対処方法は、呼吸を意識的にコントロールし、息を最後まで吐き切ってから、ゆっくり吸うことを繰り返します。しっかり呼吸をコントロールできれば数分で楽になります。一昔前までは、吐いた二酸化炭素を再度吸い込むために、紙袋などを口と鼻に当てて呼吸をする方法がありましたが、酸素不足になる危険があるので今は行いません。本人だけでは呼吸のコントロールが難しい場合もあるので、周囲の人が誘導してあげると効果的です。
(2018年4月執筆)