良い失神と悪い失神
診療のこと 頭部・首・肩
「失神」とは、一時的に意識がなくなり、数秒から数分以内に後遺症を残さず回復するものです。失神は一過性の血圧低下や脈の異常により、脳への血流が極端に少なくなったときに起こります。
失神の意識障害はすぐに改善するので命に関わることはありませんが、自動車などの運転中や高所作業中など、状況によっては事故の危険があり注意が必要です。
失神の原因で、朝礼や電車内などで長時間立っているときに起こるものや、急に立ち上がったときに血圧が低下して起こるものは、ほとんどが命に危険のないものです。しかし、中には心臓病が原因で失神することがあります。これは危険な心臓病のサインであることがあるので、迅速な対応が必要です。
失神の症状は、場合によっては完全に意識を失わず短時間だけ頭がもうろうとしたり、目の前が暗くなるだけのこともあります。もしこのような症状を経験をしたら、主治医に相談してください。
(2017年8月執筆)