「シニア動物」と暮らす(3)認知症
シニア ペット
名前を呼んでも反応が遅い、命令に従わず頑固になった、少しの段差につまずく、じっと立っていたり同じところを歩き回る、昼間の寝ている時間が長くなった。シニア動物の飼い主さんは、こんな時に老いを感じるかもしれません。もしも動物に臓器不全や腫瘍疾患の関与がなく日常の認識力の低下や徘徊行動を伴うならば、認知障害症候群と呼ばれる認知症の徴候かもしれません。
認知症には夜中に大声で鳴いてなかなか止まない、部屋の隅や角に行き、後退できなくて鳴く、排泄の場所が定まらないなどの症状があり、高齢の日本犬にも多くみられます。
認知症は日常のケアによって発症を予防、進行を遅らせることが可能な脳の変化です。毎日の散歩は筋力の維持を、日光浴は骨の強化や昼夜逆転の予防につながります。抗酸化食品やオメガ3脂肪酸を含むサプリメント、鍼灸治療や理学療法もおすすめします。
(2017年7月執筆)