病気と検査(6)~レントゲン検査
ペット 手足 胸部・腹部
レントゲン検査は動物のさまざまな症状に対して、無麻酔で行える画像検査の一つです。咳が頻繁に出る、呼吸が荒い、固形物を食べた後から涎(よだれ)が止まらないなどの症状には「胸部のレントゲン検査」。異物を食べた、下痢や嘔吐が続くなど症状には「腹部レントゲン検査」。足を拳上する、触るとキャンと鳴く、両後肢を引きずるなどの症状には手足や腰、脊椎のレントゲンが必要な場合があります。
レントゲンで用いられるX線は放射線の一種で、体を通過しやすい性質を持ちます。画像はX線量が多ければ黒く、少なければ白くなります。肺はX線を通過しやすいので黒く、脂肪や臓器、水、骨は順に白く写ります。出産前の胎児の大きさや数を確認することも可能です。検査は、声をかけながら動物の手足を持ち短時間で撮影しますから、動物に大きなストレスを与えない検査だと言えます。
(2016年3月執筆)