受動喫煙の危険性
目 耳・鼻・喉 診療のこと
喫煙が健康にとって悪いことはよく知られていますが、吸わない人にとっても、タバコの煙は短期的にも長期的にも悪影響を与えます。吸わない人がタバコの煙を吸い込むことを「受動喫煙」と言い、タバコの先から出る煙(副流煙)には、喫煙して口から直接吸い込む煙(主流煙)よりも高い濃度の有害物質が含まれています。
吸い込むと現れる症状として、目やのどの痛み・咳・動悸・手足の冷感などがあり、受動喫煙により心筋梗塞や脳卒中で死亡する危険性が1.3〜2.7倍になると報告されています。さらに妊婦が受動喫煙に晒されると、流産や早産、新生児の低体重化のリスクが高まるとされます。子どもの場合は喘息や中耳炎の発症のみならず、語学能力・注意力の低下傾向が報告されています。
タバコをやめたいが、やめられない…それは「ニコチン依存症」と言う治療が必要な病気です。周囲の健康を害する前に、禁煙治療の相談をおすすめします。
(2016年11月執筆)