胃内異物
ペット 診療のこと
誤食による胃内異物が一番多く、ボール・おもちゃ・桃の種・靴下・タオルなどいろいろな物があります。特に2歳未満の若い犬では、遊びの中でおもちゃを飲み込んだり、子猫では糸やひもなどの糸状異物が多く見られます。食道の太さよりも小腸の方が細いため、胃内にとどまり、嘔吐や食欲不振、胃炎などの症状を出します。また異物が存在しても嘔吐が見られないことがあります。
治療としては、催吐剤の使用では針などの鋭利な物で吐く時に、事故が起こる可能性が高く禁忌とされています。また処置後重度の胃炎を起こすことが多くあります。内視鏡での摘出は3センチまでの小さな物は可能ですが、ゴルフボール大以上になると摘出は困難になります。タオルのような物で、切れかかった一部が腸までつながっている場合もあり、開腹手術が必要になることが多くあります。誤食には注意しましょう。
(2016年9月執筆)