
血液検査の考え方 (2)
ペット 血液・血管
生き物の体の血液には、血液検査で測定できる実に多様な項目が溶け込んでいます。血液検査は具体的な数字が出ますので、一つでも異常値が出ると不安になるかと思いますが、体内ではいろいろな現象が複雑に絡み合っています。
一つの数字だけでなく、他の項目や正常値からの外れ具合、臨床所見なども併せて総合的に判断する必要があります。逆に少しの異常値で今は症状がなくても、病気の前触れであることもあります。これを一度の検査で判断するのが難しいときもありますが、定期的に検査をしていると非常に判断がしやすくなります。以前と比べて違う値になっているのか、その子の数字はいつも高めで推移しているのかなどは大きな判断材料になります。
若い頃に受けた血液検査、中年の時の血液検査、病気の時の血液検査、すべてに価値がありますので、受けた検査資料は大事に取っておきましょう。
(2025年8月執筆)
