緑内障健診のすすめ (1)
目 診療のこと
目が見えていた人が視力を失い、視覚障害となる原因にはどんな病気が多いかご存知ですか。日本での原因第1位は「緑内障」です。
緑内障とは、視野の中で見えない部分がじわじわと広がっていく病気です。一度見えなくなった部分を回復させることは不可能で、片目に見えない部分ができてもかなり大きくなるまで気付きにくく、進行すると失明してしまうこともあります。
失った視野は取り戻せませんが、早期発見・早期治療で進行を遅らせて失明の危険性を減らすことはできます。しかし初期では症状がほぼ無く、治療を中断する人も珍しくありません。しかも40歳以上の日本人では、20人に1人が緑内障の恐れがあると推定されます。自覚症状が出づらく早期発見が難しいこと、治療が中断されやすいこと、もともと緑内障になる人が多いことが視覚障害の原因第1位となる要因でしょう。
緑内障の早期発見のためには健診が重要です。次回コラムでは緑内障健診について説明します。
(2024年11月執筆)