梅雨に乱れやすい自律神経
季節の注意 診療のこと
間もなく梅雨に入ります。梅雨の時期は気圧の変動が激しくなるため、自律神経が乱れやすくなります。自律神経が乱れると疲れが取れない、眠れない、だるい、動悸(どうき)や息切れがする、腹部の不調、イライラや不安感などの症状が出ます。
自律神経は、無意識に四六時中働き続け、昼間の活動時に活発になる交感神経と、リラックスしているときに活発になる副交感神経の2種類があり、これらがバランスを取りながら体の状態を調節しています。不規則な生活、ストレス、更年期によるホルモンバランスの乱れなどが原因でバランスが崩れた状態を「自律神経失調症」といいますが、気圧にもかなり影響され、悪化すると気分も沈んでしまいます。
治療法は、抗不安薬や睡眠薬、抗うつ薬、ホルモン剤などの対症療法や、生活習慣を改善することです。しかし、そのような症状で内臓の病気やホルモン分泌の異常などの病気が隠れていることもあるため、専門医に相談しましょう。
(2024年5月執筆)