ぐっすり寝たいのに…
診療のこと
良い睡眠が心身の健康につながることは誰もが分かっていますが、望ましい睡眠をとるためには、いくつかのポイントがあります。まず、我々は体が必要とする時間しか眠れないので、日中の活動に影響するような眠気や倦怠(けんたい)感などがなければ、睡眠時間の長短を気にする必要はありません。必要な睡眠時間は年齢とともに減り、60歳台以降は平均で6時間以下になります。
睡眠のリズムを整えるには、起床時刻を一定にして、夜は自然に眠たくなってから寝床に入るようにし、寝床で起きている時間をなるべく短くしましょう。昼寝は30分以内に。午後以降のカフェインや就寝前のアルコールの摂取は、眠りを浅くしたり頻尿の原因になったりするので控えましょう。
これらの状況を整えても睡眠が改善しない場合は、うつ病などの心の病気や睡眠時無呼吸症候群などの疾患が隠れていることもあるので、主治医に相談してみてください。
(2023年10月執筆)