慢性腎臓病(1)
ペット 胸部・腹部
腎臓は誰でも聞いたことのあるなじみ深い臓器だと思いますが、どんな働きをしているかというと、一言で言ってしまえば体液の恒常性維持、すなわち体に流れている液体を常にきれいにして維持しているのです。体は常に働き続け、その結果、不要なものができてしまったりミネラルなどの成分のバランスが動いたりします。それをそのままにしておくと体はうまく動きませんので、24時間休まず調節し続けます。
この腎臓が尿検査や血液検査などから長期に持続するダメージを受けていること、GFRという腎臓の働きを表すものが50%以上障害を受けていると判断した場合、慢性腎臓病と呼ばれます。腎臓はダメージを受けると不可逆性の病態をたどるので、完全に治癒することは難しいとされています。しかし、定期健診などで早期に発見し、病態に合わせた治療をすることで、長期に気分よく生活することも可能でしょう。
(2020年9月執筆)