腫瘍マーカーとは何でしょう?
診療のこと
腫瘍マーカーとはがんが作る物質で、体のどこかにがんがあると増えてきます。それを測定することにより、がんの診断の参考にしたり、治療の効果の判定に用いたりします。主に血液検査で測定できるので、比較的簡単に検査をすることができます。腫瘍マーカーには多くの種類があり、肺がんや肝臓がん、大腸がんなど臓器によって増加する腫瘍マーカーが異なり、また同じ臓器のがんでもがんのタイプによって異なります。
検査をする際は、疑われるがんの種類や臓器によって種類を決めて測定しますので、一つの検査で全てのがんが判るわけではありません。また、腫瘍マーカーはがんがある程度の大きさにならないと増加しないため、早期がんの診断には向きません。がんはなるべく早期に見つけて治療する必要があるので、腫瘍マーカーだけに頼らず、レントゲンなどの画像検査や、内視鏡検査なども受けるようにしましょう。
(2018年6月執筆)