保険診療と自費診療
予防 口・歯 診療のこと
歯科医院で治療をする場合、保険診療と自費診療があるのはご存知かと思います。現在の日本における保険診療は疾病保険であり、病気を治すときのみ適用される保険です。例えば、虫歯治療で行う詰め物でも、詰め物が金属であれば保険適用、セラミックなどを使い審美的な治療を希望する場合は自費診療となります。また、歯列矯正(口蓋裂を除く)やホワイトニング、インプラントなどには保険の適用はありません。
健康診断と同じように、予防目的である治療も保険は適用されません。しかし、保険適用治療が一番良いかと言われると、そうでもないのが実情です。歯を失う原因でもある「歯周病」を例に挙げると、歯周病になってしまってから治療が始まると、毎週通院する頻度とそれにかかる費用は予想以上に膨らんでしまいます。状況によっては半年以上になることも。歯周病にならないよう、予防のため定期的に通う場合は自費診療ですが、数か月に一度の来院です。どちらの負担が少ないでしょうか?
最初は小さな虫歯でも削っては詰め物をし、再発し差し歯に、やがては抜けて義歯になる。その費用と手間をかけるより、歯の健康を守り、自分の歯でいつまでもしっかり噛めるよう、歯を守る方が賢明なのではないでしょうか。改めて、ご自分の歯を「守る」ことを一緒に考えてみませんか。
(2018年1月執筆)