
顎の関節について
口・歯
人間は進化の過程で直立歩行するようになり、顎の関節の形態も変化しました。チンパンジーやゴリラなどの類人猿は顎の関節が深く、かみ合わせもしっかりしているため、顎の位置が安定しています。
一方で、二足歩行になった人間の顎関節は浅く、また歯の形態から顎の位置が簡単に変化してしまいます。顎が正常ではない位置にあると、顎関節症(口を開けると音が鳴る、口が開かない、開けると痛いなど)を引き起こします。
顎関節は膝の関節と違い、10代の若い頃から関節に負荷がかかると異常を生じやすい部位です。負荷がかかった状態が長く続くと、やがて関節(下顎頭)の変形を起こすことがあります。
顎関節の異常は、早期に適切な検査や診断を受けることで進行を防げられる場合もあります。気になる症状があるときは、早めに歯科で相談しましょう。
(2025年11月執筆)













