
痛いということ (2)
ペット
痛みの管理では、まずは原因を速やかに取り除けるかどうかを考えます。軽い外傷や炎症、内臓痛は痛み止めではなく原因治療によって改善を図ります。例えば擦り傷や掻き壊し、軽い胃腸炎などです。
一方、重い外傷は手術、慢性疼痛は薬によって直接痛みに対してアプローチします。よく使用される薬のジャンルにNSASIDs(非ステイロイド性抗炎症薬)やオピオイドやトラマドールなどがあります。人でもイブプロフェンやロキソニンは聞きなじみがあるかと思いますが、NSASIDsの仲間として代表的なものです。しかし、人と同じく胃腸障害や、特に猫では腎障害を起こすこともあるので、獣医師の指導で適切に使用することが必要です。オピオイドやトラマドールの鎮痛効果はさらに強力ですが、劇薬や麻薬に指定されており依存性など注意して使用します。近年新しい機序の痛み止めも出てきていますので、その子に適したものを一緒に考えていきましょう。
(2025年2月執筆)
