鼻に噴霧するインフルエンザワクチン
予防 季節の注意
今シーズンから鼻に噴霧するタイプのインフルエンザワクチンの使用が認められることになりました。噴霧タイプはインフルエンザウイルスを弱毒化した生ワクチンで、鼻腔内にスプレーを噴霧するだけなので痛みがありません。ただし、対象は2歳から18歳で、妊婦や免疫不全のある人、喘息がある人、卵・ゼラチンのアレルギーがある人などは打てません。
メリットは注射の痛みがないこと、接種が1回で済むことです。デメリットは、生ワクチンを噴霧するため痛みこそありませんが、弱いウイルスに感染したような免疫反応を起こすことです。鼻汁や咳など風邪症状がみられる場合があり、可能性は高くありませんが、水平伝播(でんぱ)することも考えられます。そのため、周囲に授乳婦、免疫不全のある人がいる場合は今のところ接種を避けた方がいいです。
そして、風邪症状が出た人は2週間くらいインフルエンザの抗原検査が陽性になることがあります。
(2024年9月執筆)