サルコペニア(筋肉量減少)について
シニア 成人 診療のこと
サルコペニア(sarcopenia)とは、ギリシャ語sarx(筋肉)、penia(減少)を組み合わせて1980年代後半に提唱された概念です。(1)加齢による筋肉量の減少(30歳代から年間1~2%ずつ減少、80歳頃までには約30~40%の筋力が失われる)、(2)筋力の低下(握力男性30kg未満、女性20kg未満)、(3)身体機能低下(歩行速度0.8m/秒以下)を示します。
2016年10月、国際疾病分類に「サルコペニア」が登録されたため、現在では疾患に位置付けられています。サルコペニアになると、歩く・立ち上がるなどの日常生活の基本的な動作に影響が生じ、介護が必要になったり、転倒しやすくなったりします。また、各種疾患の重症化や生存期間にもサルコペニアが影響するとされ、現在はさまざまな診療科にまたがってサルコペニアが注目されています。
サルコペニアは老化の見える化であり、診療ガイドラインが作成されています。
(2022年5月執筆)